束見本ノートを作ろう!の、巻

新潮クレスト・ブックスの束見本ノートを作る会に参加させていだたきました。
加藤製本さんのワークショップはいつも人気で、あっという間に埋まってしまうんですよね。

今回もロビーには超絶技巧製本が並べられている。

その中、こんな可愛い本が。
それから、この本。美しい。。。

 

さて、ワークショップです。
クレスト・ブックススシリーズが初めて刊行されたときに、「シンプルなコットンワンピースみたいな本だなー」って思いましたっけ。
あれから20年経つんですね。
実際の本と同じ仕様で本を作り、装幀などのデザインの元にするものが束見本。
ですので、全てが真っ白なわけですが、本が完成したら必要なくなりますから、確かにノートとして使える。
そういえば、某所で束見本販売をしていましたけど、あれ、どこから持って来たんだろう。

講座はまず、座学から。
文庫をハードカバーにする講座の時も思ったんですが、飯塚講師に対する菊川・笠井両氏の愛あるツッコミが本当に楽しい。
モジモジする飯塚講師が可愛らしく、教室中が和気あいあいとしたムードに包まれます。おかげで、作業前の緊張が緩んで、必然的に同じテーブルに着いた他の生徒さんとも距離が近づくんです。
すごい効果だなぁ。

この製本は「天アンカット」といって、本の上の部分だけカットしないので、ザラザラの状態。
新潮文庫はスピンが付いていますから、やはり天アンカット、ということですね。
「某新潮文庫の中の人のツイート」を例に挙げた、天アンカット☆トラブルのお話はおなかを抱えて笑ってしまった。
ぜひ、次回のワークショップに参加して、この鉄板ネタを聞いてほしいです。

今回は表紙に Un cahier blanc(白いノート) L’atelier(工房) de reliure(製本)の文字が入っています。
別丁扉はピンクと水色から選べます。 もちろん今回もスピンの色を選べます。新潮社ではクレスト・ブックスにちなんで「クレスト装」と言いますが、本来は「仮フランス装」って言うんですね。
なんだかとってもエレガント。
製本方法の名前というより、お洋服に関連する用語みたいな響きです。

さて、それでは実技を。
最初の(精神的)難関。元の表紙を外すところから。
同席の方とも「この作業、良心がとがめますよね」と話しながらも一気に剥がす。天地を間違えないように、感動するほどの高性能ボンドで別丁扉を付ける。表と裏に見返しを付ける。
スピンをカットして背表紙に付ける。
このあたりは文庫の時にやった作業でもあるので、落ち着いて出来ました。

さて。
ここから登場する千枚通し。この製本ではこれが目玉となります。
表紙に筋を付けて、折りたたむ作業なんですけど、これが実は難しい。線通りに筋を付けているつもりでも、実際に測ると微妙に、1mmとかずれたりするんです。
なるほど、本物の表紙の前に、練習用の表紙を使うわけだ。
慎重に、でも一気に本番の筋を付けるも、悔しい、どうしても0.5mmちょっと出てしまったが仕方あるまい。この後に、端を斜めにカットするために線を引くんですが。
……間違えました。すべてに線を引いてから、一か所だけ雰囲気が違うコーナーが。
危ない危ない。
これ、間違えてカットしたら台無しですから。

カットしたらボンドを付けて畳みます。ちょっと心もとないような、この空間が何とも色気がありますよねぇ。
ちゃんとくっついているんですけど、こういうところも、パリコレなお洋服っぽくて好き。

最後に本と表紙を合体させて完成!文庫の時よりも作業工程が少ないので、本当に気軽にできるワークショップでした。
同席の方が「この紙質だと、クレヨンとか色鉛筆とかで書き込んだら可愛いですよね」と仰っていて、なるほど、と。

本当に素敵なノートが出来ました。
とりあえず色鉛筆を買ってと。

何に使おうかなー。
楽しみだなー。

 

 

このワークショップ、次回は10/26だそうです。
オススメですので是非。

ご予約は、お早目をお勧めします。