工場見学

先週は神楽坂ほおずき市と阿波踊りを堪能したわけですが。
トップ画像をほおずきにしておきながら、それ以上に興奮する体験をいたしました。
なんと、加藤製本さんの工場を見学させていただいたのです。

 

加藤製本さんは江戸川橋駅にほど近い水道町にあります。
このあたりは古くから印刷会社や製本会社など、本に関わる会社が密集している地域。
まず最初に案内された、カバーや帯を裁断する機械にゾクゾク。
一歩間違うと大量の紙を無駄にしてしまうという緊張感。
そして、裁断された後の断面の美しさ。
カットされるたびにため息をついてしまいます。

そこから順番に工程は進みます。
ドラマでよく見る新聞の輪転機とは違って、本には様々な工程があります。
でも、端正なその顔つきからどう出来上がっているのかということは想像しにくいものです。
数ページ分両面に印刷された紙を決まった順番に折り、その折丁を重ねる。表紙や見返し、スピンや花布を付ける。
以前、新潮講座の加藤製本ワークショップで経験した表紙回りだけでも大変だったわけで。

今回は実際に本の元になる1枚の紙からその工程を見ていきます。
折丁の背に溝がある理由を教えてもらったり、丁寧な説明の元に次々と先に進みます。
重ねられた折丁がベルトコンベヤーで上の階や下の階に流されていく風情も楽しい。
「ここでボンドが付いて、ここで上がって、分けて、落として、包んで、挟んで」機械の中で様々な作業をなされているのをじっくり拝見する。
明らかに普段は目にしない機械のけなげな動きが堪らない。
スピンを付ける機械、花布を付ける機械。

そうして、最初の段階から見ていくと、最後に完成された本が詰まれていく様子がものすごく感動的に思える。こんなに大変な工程を経て、この本たちは旅に出るのかと。

 

大方の機械の流れを見た後には束見本の工程を見せていただく。
新潮講座では8/24に加藤製本ワークショップ「新潮クレストブックスの束見本ノートを作る会」があります。
(※ちなみに8/24は満席でキャンセル待ち。次回は10/26ですが、キャンセル待ちの方から優先してご案内するそうです。)
束見本とは実際に本を作るための模型のようなもの。
実際に使う紙・ページ数で本をつくり、厚みや大きさで装幀に必要なデータを割り出したり、実際に開いて風合いなどを確かめるために作られます。
なので、当然、真っ白です。
束見本は少数冊しか作らないので、機械ではなく手作業で作られます。
70年物の手作業用の機械を使うんです。きちんと手入れされ、今も現役です。
そうだ、今日、ネットで話題になっていたのですが。
日本橋高島屋のハミングバード・ブックシェルフさんでは本来副産物である束見本の詰め放題セールをしている様子。(どうやら完売してしまったみたいですけど。)
いやぁ、凄い商売を考えましたねぇ。

 

加藤製本さんではCRU‐CIALという会社も運営していて、本以外の商品も作っているそうです。
知らなかったわぁ。
これがまた心惹かれるものばかり。
例えば、御朱印帳
模様をレーザーで付けていく様子が魔法のようなのですよ。もう、あっという間。
あっという間にものすごく素敵なデザインが切り抜かれていく。
今まで御朱印帳に興味が無かったのですが、これなら始めたい。
他にも、インスタ映えしそうな単語帳やら付箋やら。

夢のような時間でしたね。
新潮講座では、いつかこの工場見学を講座にと考えているようです。
実現の暁には、是非ともご参加ください。
幸せになれることこの上なしです。