文楽の世界

昨日は国立小劇場で文楽を鑑賞。

南都二月堂良弁杉由来/増補忠臣蔵

終演後に三味線の鶴澤藤蔵さんの楽屋に寄せていただいたのですが、そちらで拝見した見台がそれはそれは見事なものでした。

 

なんかもう、三井美術館の明治の名工展とかに置いてありそう。

彫、漆、金、螺鈿。

松竹梅なのですが、梅が見当たらないなーと思ったら、こんなところに切りだしてあったり、もう、ため息しか出ない。

文楽の世界は世襲制ではないのですが、藤蔵さんは太夫と三味線で四代続いている家なのです。

お父様である竹本源太夫さんがこの見台と古道具屋で出会い、3日間通い詰めていたところ、見かねたお母様が「買いましょうか」とおっしゃったそうで。

なんだか微笑ましいエピソードですね。

ではなぜ、三味線の藤蔵さんの楽屋にあるか。

三味線が浄瑠璃を語る会、というのがあって、そこでお使いになったらしいです。聴きたかったな。

ラフな服装でにっこり笑う藤蔵さん。

 

ふと楽屋の隅を見ると、見慣れない楽器が。

文楽の鑑賞中に琴でも胡弓でもない音色が聴こえてきたのですが、この楽器、二弦琴「八雲」、というそうです。

これは宗教楽器と言われ、文楽でも極少数の場面にしか使用されないとのこと。

二弦というだけに、長さ1m位の胴に絹糸を2本、駒を使って張ります。弾き方はハワイアンのスチールギターのようにスライドバーとピック(爪)を使います。八雲のそれは三味線の撥同様に象牙だそうです。

そんなこんなで楽器を拝見させていただいているうちに、先ほどの八雲の奏者、三味線の友之助さんが楽屋に帰ってらっしゃいました。

相変わらずイケメン度が半端ないです。

そして、実際に弾いてくださった画がこちら。

何とも雅やかというか、しっとりとした美しい音色。

色んな意味でため息が出る(笑)。

 

いやぁ、色々素敵なものを見せていただき、お話を伺い、ありがたやありがたやの1日でした。

ちなみに、楽屋を出る時にふと気づいたんですが、、、、あ、三味線さんに熱心な阪神ファンがいらっしゃるのねぇ。

それにしてもインパクトがありすぎる。

この後は一部と二部とで使う人形も拝見。

良弁僧正の人形は公演中、瞬きしたのではないかと我が目をこすってしまうほど。

間近で見るとますます素敵、、、。

そしてこちらは二部「夏祭浪速鑑」の人形、団七。

そして、よく晴れた明るい空を見上げながら美味しいビールをいただきに藤蔵さんと皆で街に繰り出したのでした。

 

 

 

余談ですが。

この後、カラオケに流れまして。

私が歌う演歌の最中に三味線の掛け声を入れてくれたのですが(「フッイヤ」とか「オーゥ」とか)、なんと背中を叩かれたように歌声が飛び出るんです。

三味線さんと太夫さんの関係性って、こういうことなんだなぁと体で理解したような気がします。

というか、プロにこんなことしていただいちゃうなんて、罪深い。。。